はなさんから「夕食もよければご一緒しませんか」と誘いを受けたので、特に断る理由もなかったので二つ返事でOKした。
部屋に戻って、買ったまま読んでいなかった本に手を伸ばしたが、夕食までに神戸について予習しておこうとWi-Fiがつながるサービスコートへ行き、スマホで神戸について調べてみた。
約束の時間になったので、はなさんとレストランへ移動。先ほど神戸について調べた事を話し「やはり海に面した神戸は独自の産業が根付いていますね」と感想を述べると、「そうね。でも観光資源で見ると実はそうでもないかも」と意外な回答が返ってきた。
神戸の元町と同様、横浜にも中華街が存在するが、規模は横浜の方が圧倒的に大きい事。
山手西洋館を目にしたとき、思わず神戸の北野異人館と重ね合わせてしまったが、洋館の数は神戸の方が多いが、横浜は見学が無料な事。
そういえば先ほど見たサイトにもはなさんが言っていたような事が描かれていたと思いだした。「中華街」「洋館街」など、街並みや雰囲気を見る限りでは両都市はだいぶ似ているように思われるが、両都市とも幕末期に対欧米の先駆けとして開かれた港であるという共通の歴史的文脈を抱えているからだ。洋館街や中華街は交易で滞在する外国人に向けて整えられた居留地から派生して生まれた商業空間だといえる。
「でも横浜には横浜の、神戸には神戸の良い所がたくさんあるからね。日本には他にも港町があるから、こうしてクルーズで港町を訪ねるのもいいわね」とはなさん。神戸、横浜、長崎、博多、文字、呉、境、舞鶴、新潟、函館。パッと思いつくだけでこれだけ出てきた。他にもまだまだあるだろう。来年の国内旅行、はなさんの言う通り港巡りにしてみようかな。